夏の事。

けど、知られてしまった今、タケルはどう思っているのだろう?

あかりは気になった。

だから

「…それ知って、タケルはどう思ったの…?」

と、震える声を抑えて聞いた。


「ビックリしたさ!
6月にこっち来る時点で、何かあったんだって言う予想はついてた。
…けど、そんな事情だったとは知らなくて…。
俺、軽はずみに何か色んな事言っちゃった気がして…。
だからすげぇ後悔したんだ。
したらなんか変な事ばっかりやらかしちまった。」


苦笑まじりにタケルはそう言う。


「何も知らなかったのに…辛気臭せぇなんて言ってごめんな…?」


「………ッ」

あかりはなぜだかとても悲しくなった。
何故この人にまで謝られなきゃいけないのか。


私にはタケルと話をする事が現実を忘れる術だったのに…。


だからあかりは

「…何にも知らない癖になんでそんなに謝れるのよっ!!」

と、その場にあった雑誌類をタケルに向け投げた。


バサッと、タケルの腹ら辺に直撃する。


「…………ッ!!ってぇ…。」


「私はね、親には何も言わないで、病院行って2ヶ月も、産むか産まないか悩んで。

友達に裏切られちゃったから、屋上から飛び降りたヤツなのっ!!

赤ちゃんピョコピョコ動いて、止めてくれたのに、私…!!

自分の事、死ねば良いなんて思って…!!

だから謝る事ないのよ、私の事なんて……!!」


タケルは腹に受けた鈍痛に何も言えず段々苛々が巻き起こって来る。