(私、ここでなにやっているんだろ…)

古谷あかりは母屋のベランダで横になり、大の字になって天井を見上げていた。

この村にはなんにもない。

コンビニや飲食店なんて、車で行かないと、一体どの位時間がかかるんだろう?

(ふふ…コンビニ行きたいとかって。)


食欲も、何も欲しいものなんかないのに。



全てが何だか抜け殻のようだ、今の自分を考えるとそう思う。



高校2年生の今、ここが「青春」。

そんな時に。


全てを、忘れたかった。
なにもかも、これからの事も何も考えたく無かった。


「…………」

なのに、思い出したくもない過去を思い出す。


そんな自分が嫌で嫌で仕方がない。



(いっそのこと、あのまま……)


私なんて死ねば良かったのに……。