誘惑から出来るだけ意識を逸らしつつ水槽に目を向けるとふっくらとしたオレンジと赤の体に真っ白な三尾をつけた綺麗な金魚が優雅に泳いでいた。
聖歌はその金魚が欲しいらしく真剣な眼差しで追っている。
「あれは難しいんじゃないか?」
「うん。難しかった…。
でもあの子がいい!」
「もう試したんだ…。
…お兄さん、金魚5匹すくったらその金魚と交換してもらえませんか?」
「おぅ、その嬢ちゃんの彼氏かい?
こっちも商売だからな。10匹とだったらいいぜ!
格好良いところ見せてやりな。」
「10匹か…。まぁ、大丈夫だろ。
それじゃお願いします。」
「はいよ、頑張りな!」
涼しい顔でポイとお椀を受け取るとさして迷いもせず直ぐにすくい始めた椋兎をア然と見守る聖歌と金魚すくい屋のお兄さん。
20秒しないうちに10匹をすくってまだ余裕があるらしく、お椀を変えもう10匹すくい笑顔でまだ完全に穴の開いていないポイをお兄さんに返した。
「ありがとうございます。それじゃ、この金魚下さい。」
「おぉ、文句無しだ!!
今とってやるから少し待ってな、兄ちゃん!」
「す…、凄ーい!!
ウサギ、ありがとう!」
「えっ!?ちょっ、まっ…!」
いきなり聖歌に抱き着かれた椋兎はバランスを崩し押し倒されるような形で転んだ。
「兄ちゃん、そこは抱き留めろよ!さっきまで格好良かったのに台無しじゃないか。」
「俺の格好良さなんてこんなもんですよ。
どうにも締まらないんですよね。」
へらへら笑いながら恥ずかしそうに起き上がる椋兎の上で聖歌も顔を赤くしていた。
(…思わず抱き着いちゃったのも恥ずかしいけど、それより転ぶとき自然と怪我をしないようにしてくれた事が嬉しい。
どうしよう、なんかドキドキする…。)
「聖歌?何処か痛い?大丈夫?」
「ううん!だ、大丈夫!!ごめんね。今退くから!」
「慌てなくても大丈夫だよ。
重くないし。」
「言うね~兄ちゃん!倒れたくせにぃ。」
なぁ!とお兄さんが私の言いたかった事を代弁してくれて赤くなった顔をごまかすために隠しつつ頷いた。
「バランス感覚が悪いんだ。
突然の事に対応出来ない。」
聖歌はその金魚が欲しいらしく真剣な眼差しで追っている。
「あれは難しいんじゃないか?」
「うん。難しかった…。
でもあの子がいい!」
「もう試したんだ…。
…お兄さん、金魚5匹すくったらその金魚と交換してもらえませんか?」
「おぅ、その嬢ちゃんの彼氏かい?
こっちも商売だからな。10匹とだったらいいぜ!
格好良いところ見せてやりな。」
「10匹か…。まぁ、大丈夫だろ。
それじゃお願いします。」
「はいよ、頑張りな!」
涼しい顔でポイとお椀を受け取るとさして迷いもせず直ぐにすくい始めた椋兎をア然と見守る聖歌と金魚すくい屋のお兄さん。
20秒しないうちに10匹をすくってまだ余裕があるらしく、お椀を変えもう10匹すくい笑顔でまだ完全に穴の開いていないポイをお兄さんに返した。
「ありがとうございます。それじゃ、この金魚下さい。」
「おぉ、文句無しだ!!
今とってやるから少し待ってな、兄ちゃん!」
「す…、凄ーい!!
ウサギ、ありがとう!」
「えっ!?ちょっ、まっ…!」
いきなり聖歌に抱き着かれた椋兎はバランスを崩し押し倒されるような形で転んだ。
「兄ちゃん、そこは抱き留めろよ!さっきまで格好良かったのに台無しじゃないか。」
「俺の格好良さなんてこんなもんですよ。
どうにも締まらないんですよね。」
へらへら笑いながら恥ずかしそうに起き上がる椋兎の上で聖歌も顔を赤くしていた。
(…思わず抱き着いちゃったのも恥ずかしいけど、それより転ぶとき自然と怪我をしないようにしてくれた事が嬉しい。
どうしよう、なんかドキドキする…。)
「聖歌?何処か痛い?大丈夫?」
「ううん!だ、大丈夫!!ごめんね。今退くから!」
「慌てなくても大丈夫だよ。
重くないし。」
「言うね~兄ちゃん!倒れたくせにぃ。」
なぁ!とお兄さんが私の言いたかった事を代弁してくれて赤くなった顔をごまかすために隠しつつ頷いた。
「バランス感覚が悪いんだ。
突然の事に対応出来ない。」

