オパール・オッドアイ

一方るーちゃんはしれっとしてこう言い放った。

「私とはく君は立ち聞きしとらんで。
仮に聞こえたとしても後で見舞いに行くゆうたやろ?
不可抗力や。
そこのうさぎはうちらより先に来てしっかり聞き耳たてとったけどな。」

「瑠璃さん!?」

「爽快に売り飛ばされたな…。」

るーちゃんの言葉に首を傾げる雪お兄ちゃん。

「なんだ違ったのか?
後でとか言ってたから俺はてっきり良い雰囲気になったら突入する手筈になっているのかと思ったよ。」

「病気しとるのにそないになるはず無いと思うとったからそこまで考えなかったわ。
思うたより元気やないの。」

「…お蔭様で。」

「それならなんで後から来たの?」

はたと我に返って会話に参加する。

「本日の主役の御要望や。」

「本日の主役?」

「…姉ちゃん今日が何日だか覚えてる?」

「え~っと…、あっ!!
ごめん、琥珀!!
今日誕生日!」

「…気をきかせて二人きりの時間をあげようと提案した俺に対してこの仕打ち。
酷くない?
姉ちゃん本気で忘れてただろ!?
ぐれるぞ?」

「俺は忘れてなかったぞ?
言い遅れたけど誕生日おめでとう、琥珀。」

「あっ!雪お兄ちゃん狡い!!」

「狡いと言われてもな~。
本当に覚えてたし。はい、これプレゼント。」

「あ、本当に覚えてたんだ。
ありがとう、雪夜兄さん!」

「ちなみに俺は今朝知ったんだが…。
とりあえず誕生日おめでとう、琥珀。」

「うさぎ、別に知らなかった人に何かくれとは言わないから大丈夫。
ありがとう。
来年期待してる。」

にんまり笑いながらうさぎに言う琥珀。

「…あまり期待に添える気がしないな。」

皆が和気あいあいとする中私は頭を抱えていた。

いつもの誕生日なら外に出ないから琥珀の好きなものとケーキを作って二人で御祝いするところだけど今年はどうしよう!?

あたふたする私を観て琥珀が苦笑いしながら声をかけてきた。
「姉ちゃん、そんなに考えなくて良いから!
いつもみたいに唐揚げ作って?
俺、毎年あれ楽しみにしてるんだから。」