オパール・オッドアイ

「自分一人でも何回か本を見ながら挑戦してみたけど武器になるような物しか出来なかったから諦めたよ。
まあ、その前から料理禁止令が母さんから出てたんだけどね。
諦めるのが悔しくて。」

「頑張ってたもんね。」

自分で作った料理を口にして倒れている所を発見したのも一度や二度では済まない。

その度に私が看病していたので看病スキルも上がった。

「だから聖歌にお嫁さんに来てもらえると凄く有り難いんだけど。」

「えっ!?」

笑顔でさらりと言われたのでつい冗談かと思ってしまう。

でも私は告白されたのだから軽い気持ちでいつものように「また冗談言って~。」とは返せない。

頬を染めながらも返事に困ってしまってもじもじしながら無言で俯いていたら雪お兄ちゃんの手が頬に触れた。

「林檎みたいに真っ赤になってる。
可愛い。」

「~っ!!」

恥ずかしい!

何か理由をつけて逃げようと腰を上げた時、腕を強く捕まれ動けなくなる。

「…ごめん。
行かないで。
側に居てほしいんだ。」

捕まれた腕が熱い。

潤んだ上目遣いでお願いされたら断れるはずがなかった。

無言で椅子に座りなおすと安心したように溜め息をつきながら雪お兄ちゃんは微笑む。

「ありがとう。」

腕を掴んでいた手が今度は私の手を捕まえる。

「このまま手を握っていていい?
安心する。」

「…う「良いわけあるかー!!」」

バッターンと勢いよく扉を開けてうさぎが乗り込んで来た。

「!?」

「病人相手にそないにむきにならんでもええやろ…。」

「俺としては複雑。」

続いてるーちゃんと琥珀も入って来る。

「だって病気を理由に取り入ろうとするなんて卑怯だろ!?
俺はそんなの認めない!!」

むきになって主張するうさぎに呆然とする私。

雪お兄ちゃんは凄いしかめっ面で怒りオーラを放っている。

「椋兎、五月蝿い。
お前らずいぶんと良いタイミングで入って来たじゃないか。
立ち聞きとは良い趣味だな?
どこから聞いてた?」

「立ち聞き!?」

必要以上に焦る私。

雪お兄ちゃんは落ち着かせるように苦笑いで頭をなでてくれた。