オパール・オッドアイ

しばらく撫でられているうちに眠たくなってきた。

でも寝てしまったらきっとまた同じ悪夢にうなされると思い、意地でも寝ないようにだるい体を起こして壁に寄り掛かりながら座った。

「眠そうな顔してるぞ?
薬も眠くなる成分が入っているのにしたから効いてきてるのかも。
大人しく横になって寝なさい。」

「怖いから嫌。」

「今日はずいぶんと駄々っ子だな。
ここ最近はずっといい子だったのに…。
熱のせいか?」

少し困った顔をしながらベッドの端に腰掛け額をくっつけて熱を測る雪お兄ちゃん。

確かに熱もあるし調子も悪いので頭の動きが鈍い。
こんな事を言って困らせたくないと思う半面、普段は我慢出来る本音が口から先に出てしまう。
ただ寝ることが怖い。

「うーん。
特別兵器だけじゃ駄目か。
それなら寝付くまで俺が側に居れば安心出来る?
…それとも添い寝?」

ニッコリと微笑まれて顔が暑くなる。
でもその申し出は正直嬉しかった。

「添い寝は恥ずかしいので遠慮させていただきます。
…でも出来れば起きるまで側に居てうなされてたら起こしてほしいです。
駄目…?」

恐る恐る雪お兄ちゃんの顔を覗きながら駄目元で我が儘を言ってみた。

「…はぁ~。」

盛大に溜め息をつかれて少し凹む。
やっぱりさっきの無しでと言おうとした時雪お兄ちゃんが話始めた。

「聖歌に可愛くお願いされてこの俺が断れるはず無いだろ。」

「嘘…。良いの?」

「久しぶりの我が儘だし今日は特別にとことん付き合わせていただきます、我が姫様。」

「ありがとう…。」

側に居てくれると判った途端力が入らなくなった。
座った状態にも係わらず瞼はだんだん落ちてきて、意識も遠退いていく。
完全に眠りにつく前にお礼を言い、雪お兄ちゃんの服の端を握った。
とても安心する。
雪お兄ちゃんが何か話していたけど聞き取ることはなく眠りについた。
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「…やっぱり相当眠かったんだな。
そんな体勢じゃゆっくり休めないだろ?」

聖歌が寝付いたのを確認してからお姫様抱っこして持ち上げキチンとベッドの中に戻す。