オパール・オッドアイ

「仕方ないな。
特別兵器を持ってくるか…。」

「特別兵器?」

「あぁ。
ちょっと待ってて?」

そう言い残してどこかにいってしまった。
そういえば幼い頃にも怖い夢を見て寝たくないとぐすった事が何度かあった。
確かあの時もお兄ちゃんが何か持って来てくれた。
何だっけ…?

う~んと唸って考えているとすぐに雪お兄ちゃんは帰ってきた。

「いつか使うかな~?と思って作ってたけどまさかこんなに早く出番が来るとは…。
はい。」

手渡された紙袋の中を覗くとパステルカラーのモコモコがぎっちり詰まってた。

一つ取り出して観ると可愛い羊の縫いぐるみだった。

「わ~!懐かしい~!!
メリーさんシスターズだ。」

「そう。しかも改良版。
昨日思い出して何となく作ってみたんだけどなかなかの出来だろ?」

メリーさんシスターズは昔落書きで描いた私の癒し系羊アイドルユニットでピンク色のモモ・水色のソラ・クリーム色のヒヨ(ひよこ色だから)で結成されている。
幼い頃に作ってもらったメリーさんシスターズはあっちこち糸は出てるしほつれも結構多かったけどお兄ちゃんが一生懸命作ってくれたのが嬉しくて今だに大切に保管してある。
今回のシスターズはかなりクオリティーが高い。
デフォルメされたコロンとした体につぶらな瞳。糸も出てないしほつれも無い。
そしてサイズが一回り大きくなっていた。
フカフカの触り心地が気持ちいい。
もともと手先が器用な雪お兄ちゃんだけど裁縫まで上達している。

「可愛い。
凄いね、雪お兄ちゃん。
裁縫までマスターしたんだ。」

「いろいろ作ってたらいつの間にかな。
最近では男友達にぼたん付け頼まれる。
それくらい自分でやれよって言ったら出来ねぇよ!って逆ギレされた。」

「あ~。
やっぱり出来ないものだよね…。」

私が何でもかんでも雪お兄ちゃんに頼んで雪お兄ちゃんも頑張ってくれたからその技術が付いてしまった訳で…。

「自分で出来る事は多い方が良いんだよ。
だから変に気にするな。」

ぽんっと頭に手を乗っけられ撫でられた。
それが気持ち良くて安心する。