オパール・オッドアイ

「?
??
ん~???」

「ちょっ、せいちゃん!
沈んでる沈んでる!
浮輪から抜けそうになっとる!
海の中で考え込まんでええから!
考えとるうち天に召されてまうよ!」

「ブクブク…。」

「せいちゃーんっ!!」

    ・
    ・
    ・

気がつくと私は浜辺に寝かされていた。
どうやら軽く溺れたらしい。

「……げほっ。」

「あ!せいちゃん、大丈夫!?」

「うん。大丈夫…。」

「人口呼吸!」
「救急車!」
「心臓マッサージ!」

「……私もう呼吸してるんだけど。
しかも意識あるし。」

「駄目やな。
全然聴こえとらん…。」

「誰が人口呼吸するんだよ!」
「俺に決まってるだろ!!」
「それより救急車~!!!」

「だから、私は大丈夫なんだってばーーーっ!!!!」


「「「え?」」」


「いや、ほんまにびっくりしたわ~。
結構早く救出出来たと思うたのに呼吸してへんねんもん。」

「ごめんね。
心配かけちゃった。」

「本当心臓止まるかと思ったよ。」

「ごめんね。うさぎ。
でももう大丈夫だから一緒に泳ごうよ雪お兄ちゃん!」

「残念だけど今日はもう駄目だ。」

「え~。なんで?」

「当たり前だろ!?
どんだけ心配かけたか解ってないだろ、姉ちゃん!
疲れてるから溺れるんだから今日はもう入るな!」

「はい。ごめんなさい…。」


そのまま食事をとったあとみんなで砂遊びしたり散歩をしたりして遊んだ。
とても楽しいのに頭は他の事でいっぱいになっている。
琥珀を砂に埋めている間も私はるーちゃんと話していた事を考えていた。

うさぎと出逢わなければきっとこんなに考えなかったと思う。
それ以前に雪お兄ちゃんに対しての感情が恋愛感情だったとしたら私はこんなに浮気性だったのか。
簡単にぶれる恋心は本当の気持ちじゃないのかな?
それならうさぎの事が恋愛感情で好き?

「姉ちゃん!
顔に砂掛けるな~っ!!
それに上に盛りすぎ!苦しい!死ぬ!」

「ああ、ごめん。」