オパール・オッドアイ

「瑠璃さん格好良い…。
あの人になら姉ちゃんを任せても安心だし、何より兄弟になりたいって気になる。」

「琥珀?
あの人は女だそ?」

「わかってる。
夢くらい見てもいいだろ!?
邪魔するなよ、うさぎ!」

「第一兄弟なら俺がいるだろ!?」

「雪夜兄さんより瑠璃さんの方が格好良い。
くそっ!!
なんで男性として姉ちゃんの前に現れてくれなかったんだ!俺も大人になったらあんなふうになりたい…。」

「ぐりぐり傷口えぐるなよ。
しかも目指すのが女の人って。」

「あの人は男だったら絶対ハーレム造ってる!
そして誰より男前なはずだ。」

「憶測でもの話すなよ。」

「瑠璃さん…。
俺の兄さんになってくれないかな~。」

「兄弟そろって憧れる瑠璃さんか。
確かに格好良いけどやっぱり女の人に男前さで負けるのは悲しいな。」


「いつまで海に入らんのやろなあの人達は。」

「だね。
ね~!
いつまでそこ居るの?暑いでしょ、早く来なよ!
海、気持ち良いよ~。」

「ほら呼ばれてますよ!
格好良く見られたいなら頑張って俺を見返してください、二人とも。
俺だって情けなくなければ男の人に姉ちゃん任せたいんだから。」

「お前、良い弟だよな。」

「あまり認めたくはないけどシスコンなんで。」


「…良いな~。
琥珀ばっかり構ってもらってずるい。」

「なんや、はく君にヤキモチやいちゃって~。
んで?どっちに構ってもらいたいん?
ってかどっちが好きなん?」

「それはもちろん…、あれ?」

今までなら迷い無く雪お兄ちゃんだと言えたのになんで迷っているんだろう。

「どないしたん?」

「う~ん?二人とも?」

「なんやねん、それ!
しかも疑問形やし。」

「自分でもよくわからなくて…。
二人とも好きなんだけどそれがどうゆう好きか判らない。」

深く考えた事が無かった。
ただ雪お兄ちゃんが好きで、好きで、好きで。
それが恋愛感情だと思っていた。

ドキドキするし、構って貰えなければ寂しい。他の人と仲良さそうにしていれば少しは嫉妬もする。
でも最近うさぎに対しても同じ感情が生まれる。