オパール・オッドアイ

「ごめん、琥珀って誰?」
久しぶりに放置されたうさぎが会話に参加してきた。

「あれ?話したこと無かったっけ?琥珀は私の弟だよ。」

「聞いたこと無かったよ。
弟いたんだ。
何歳?似てる?」

「一つ下で凄く似てるよ。
双子と間違われるくらい。
今は生意気に背がぐんぐん伸びてだいぶ差がついちゃったけど、小さい時は性別以外本当にどこも同じだった。
ほら、さっきの写真にも写っているでしょ?」

「うわ~!
本当にそっくりだね。」

改めて写真を覗き込む。

私を中心に右に雪お兄ちゃん、左に琥珀がいて三人とも泥だらけだけど良い笑顔だ。

私と琥珀の違いは目の色と髪の長さだけで服装は全く同じ。

幼い頃の私は結構おてんばで、オシャレよりも動きやすい服装のほうが好きだった。

「このころは聖歌オシャレな服着せてもらってもすぐに汚してよく怒られてたよな。」

「あんまり覚えてないよ。」

「まだ小さかったもんな。」

「雪お兄ちゃんが琥珀に私の女物の服着せてからかっていたのは覚えてるよ?
よくお揃いで外歩かされたし。」

「そんなこともあったな~。」

「なんか雪夜さん遠く観てるけど、それって結構酷くないか?」

「うん、琥珀よく泣いてた。」

「俺なりにかなり可愛がっていたんだけどな~。
そのあと、なぜかしばらく俺に近づいて来なかったよ。」
(良い笑顔)

「サディストだ…。
しかも理由が判っていながらなぜかとかいってる辺り、かなり。
苦労したんだな、琥珀。」

ここには居ない琥珀を思い、同情で瞳を潤ませるうさぎ。

何となくうさぎと琥珀は仲良くなれそうな気がした。