オパール・オッドアイ

次の日の夜うさぎから電話がかかってきた。

『昨日のことで話があるんだけど。』

『うん、なに?』

『俺が君の事を好きじゃないってどうゆうこと?
なんで判るの?』

想像通りの質問。
一瞬ためらったものの午前中に考えて決めた通り話すことにした。
これを聞いたら離れてくれるかもしれない。
ためらう必要などないのだから。

『少し長くなるけどいい?』

『構わない。』

『私の瞳ってその時の気持ちで色が変わるの。』

『やっぱりそうなんだ。』

『いつ、気づいた?』

『昨日確信した、かな。』

『…そう。
それでね私の瞳って変なところで平等って言うか、瞳を見れば私の感情が判るように私も左目で人の感情が判るの。』

『えっ!?』

『小さい頃は見えるのが普通だと思っていたし、そこにあるのが当たり前だったからたいして気にしていなかったんだけど、ある日その体に纏わり付くモヤモヤが感情によって色を変えることに気づいた。
小さい頃ってなんでも聞きたがる年頃の時があるでしょ?
ちょうどその年頃と気づいた時期が重なって、私はいろいろな人に聞き廻った。
なんで嬉しいそうなの?
なんで悲しんでいるの?
なんで怒っているの?
…なにをそんなに怖がっているの?
結果、一時期自分の親さえ気味悪がって私に近づこうとしなくなった。
寂しくて寂しくてどうしてこうなっちゃったんだろうってよく泣いてた。
その時一番近くに居てくれたのが雪お兄ちゃんだったの。
私にとっては親代わりでもあるし優しいお兄ちゃんでもある。』

『そして初恋の人?』

『なっ!?』

『やっぱり図星か。
どうりで無反応なわけだ。
しかも絶賛初恋継続中。』

『~~~!!』