玄関の戸を開けると、部屋はしんっ、と静まり返っていた。 ダンボールベッドの中を見ると、大翔はぐっすり眠っていた。 セーフ! が、静かな寝顔に安心したのも、つかの間。ぐずり始める大翔。 ミルクは出掛けにあげたし、オムツか? 俺は、殴られて腫れた頬を冷やす間もなく、汚れたオムツを取り替えにかかる。 あー汚い、おー汚い。 大翔が泣き出す。 声が、騒音となって響き始める。 俺は冷や汗をかきつつ願う。 起きるな、階下の山田さん!