抱きかかえた大翔が泣きじゃくる。 顔を近付けると、甘いミルクのにおいが鼻孔をくすぐった。 「ごめん……」 こんなことになってしまって。 「俺はバカだ……」 父親なのに。 お前を守る立場なのに。 いなければよかっただなんて……! 「……ちくしょう!」 大翔の小さな頬の上に、一滴の涙が落ちた。 不意に泣き声が小さくなる。 見ると、大翔が泣きはらした目で、俺をジィッと見つめ返していた。 思わず、笑みがこぼれる。 「お前は、勇敢だな……」