「寝てないです!カヨちゃん先生!!」


バッと起き上がり、俺は思わず痛みでうめいた。


「何言ってるの?」


ヒカルが俺の顔を覗き込み、目をしばたいた。

辺りを見回す。

薄暗いダイニング。

そうか、俺は……。


「大丈夫?」


色々痛みはするけど…。


「俺は大丈夫。ヒカルは?あいつらに何もされなかったか?」

「私は平気」

「そうか……」


ホッと一息つきかけて、あれ?


「大翔は?」


ヒカルは抱っこしていない。

辺りを目で探すが、白く小さなカタマリは見当たらない。


「大翔はどこだ?」