無量江探偵事務所。

「コーヒーにする?それとも…、コーヒーにする?」

「じゃあ、コーヒーで…」

信也のボケを適当に流して、俺はその後ろ姿を見つめた。以前、信也が言った言葉を思い出す。

――プチドッキリはしても、手間かけたウソなんてつかねぇよ。