いやいやいや。
これ、傘の柄を引っかけるって……
小学生の悪戯かよ!
何、何がしたいの、前の人。
……まあ、後ろからよりはいいか。
大事にはならなそうだ。
でも止めて欲しい。
そんな思いを込めて、
動ける範囲で避けてみる。
すると、どうやら柄の先が、
後ろの人にヒットしたらしい。
呻いている。
……同情します。
あ、でも痴漢はいかんよ!
やってもいいのは妄想上と二次元のみだ。
よって、天罰という事で……。
「いいね、そういうの。
Sなの?
虐められるより虐める方がイイの?」
お前はMか、後ろの人……!
再びハァハァしながら
俺の耳元で囁きかけてくる。
っていうか、
今のやったの俺じゃないから!
もう限界だ。
「すみません、痴漢です!
この人たち痴漢です!」
4人を指さしながら叫んだ。



