福永はあれから昨日までの間、別れ際のキスを狙ったが、ことごとく玉砕していた。


「わかんねぇ…。」

福永は、思わず口に出してしまっていた。

「たっ君、何か言った?」

汐莉は、凹ませた浩二から視線を横の福永に移した。

「いや、別に…。」