「よくないわよ!好きだった、こうちゃんには、幸せになってほしいもん!」 汐莉は、昼休み中の学校の教室であるという事が完全に頭から抜けてしまっていた。 周りのざわきや、冷やかしの口笛でようやく我を取り戻した汐莉は、 「とにかくさ…、もえちゃんは、いい子だよ。」 と、ちょっとバツの悪い顔をして浩二のそばを離れ、教室を出て行った。