「こーちん…先…輩。」 仁藤の顔が赤くなる。 「今夜、聴けるかもしれないよ。」 「な、なにが…で…す…か?」 浩二の顔が近くにあり、仁藤は目を泳がせている。 「こうちゃん…、興奮しすぎ…。もえちゃんが困ってるよ。」 「あ…。ゴメン。」 浩二が慌てて離れると、 「そのままでも、よかったんじゃない?」 福永がからかい気味に微笑みながら言うと、 「う…ん。」 と、仁藤は俯いた。