「悔しいなぁ〜。もっと早くシュウイチに会えていたら…。そしたら…、トシキ君と恋人同士のマキを好きになる前のシュウイチに……。」 「それは…違うよ。」 浩二は、仁藤の腕を静かに解いた。 「シュウイチ?」 仁藤の言葉に浩二は、 「僕は…、きっと昔からマキが好きだった。それを口に出さなかった…、いや、出せなかったんだ…。」 と、背を向けて言った。