「たっ君、言ってないの!?」 福永に怒鳴る汐莉の声の大きさに、浩二はたまらず携帯を耳元から放した。 その様子を見て、美由紀はクスッと笑みを浮かべた。 「そっか…、聞いていなかったのか…。それじゃ、しょうがないよね。……、じゃ、取りあえず部長に連絡するから切るね。撮影なしならもう一度電話入れるから…撮影ありなら、しばらくそこで待ってて。」