「俺ちょっと油断しちまってよー、脇腹に傷負っちまった」


そう言って逞しい脇腹を見せるウォルフのそこには、剣による切り傷があった。

私は疑いの目を向ける。


「‥ちょっとウォルフ、まさかワザと――‥」


そこまで言った私の両手首はウォルフの手によって頭上へと抑え込まれた。


「――‥に決まってんだろ。俺様がアイツ如きにやられるかよ」

「‥ッ、ふざけないで‥ッ!」

「ふざけてねぇよ?」

「――‥っ」


水色の瞳が私を見降ろし妖しく笑う。

私はウォルフのこの瞳に弱い。


大人しくなった私を見つめ、ウォルフは笑いながら言葉を続ける。


「まぁ、だが――‥」


ウォルフはニヤリと不敵に笑うと、私にまた唇を落とした。


「――‥オマエにならヤられてもイイ」

「―――ッ」