にこやかに、そう語る卯月。

「海外進出ってわけ?

 それ、おまえの夢
 だったもんな
 
 がんばれよ」

驚いた顔をする卯月。

「ソラ、あなた
 覚えていてくれたの?
 私の、夢の話」

「ああ、同じ音楽に携わるもの 
 として夢に向かって旅立つ
 おまえのことを俺は遠くから
 応援してる」

思っても見なかった空の言葉に
瞳を潤ませる卯月。

「嬉しい事
 言ってくれるじゃない

 そうだ、応援してくれるなら
 餞別に一曲書いてほしい
 もんだわ

 なんてね
 いい加減にしておくわ
 
 あなたやシゲキに頼るのは
 もうやめる事にしたの

 それじゃあ」

「ああ、じゃ(あな)・・・」