「ソラ、やめろ
 
 セナ、血が出てる」

今の空に、理性は無い。

瀬名に詰め寄る、空の胸の中

どうしようもない苛立ちが
どんどんどんどん込上げてくる

苛立つ炎は、消せない。

「おまえ

 ユラに・・・」

「ああ、そうだ
 
 俺の言う事を聞かない彼女
 の服を引きちぎったのは
 この俺だ・・・」

空の殴りかかる拳に倒れた
瀬名は仰向けになる。

そんな彼の上に馬乗りになる
空は振り上げた拳を降ろす。

「ソラ、やめろー」

湊の言葉に、瀬名の頬
ギリギリで空の拳は止まる。
 
空の脇を持ち、その場に
立たせながら湊は言う。