私の左腕、傷口から流れる
鮮血は肘を伝い、手首を辿り
指先から地面へと滴る。

ポタポタ・・・

ビリビリ・・・

瀬名さんに破られた洋服。

震える・・・

私に近づく、男性の影。

私の事を捕まえようと

私へと伸びる男性の手。

触れそう・・・

「うわっ!!」

私は目覚め、隣で眠るソラの
大きな背にピッタリと引っ付き
顔を埋めた。

「ふう、夢・・・」

夢で、よかったぁ~

「ユラ、起きた?」

「ごめん、起しちゃったね」