相変わらずのホテル暮らし

ユラと愛し合ったこの場所も
今は、度々訪れる事務所の
連中に、酒飲み仲間の
溜まり場。

今夜、この場所に現れて
いるのは、そう、俺の騒動を
面白がっている奴等と言えば
分かるだろう。

「タカシの話じゃ、籠の中の
 鳥状態だって言うじゃん
 
 さぞ、窮屈な場所に
 閉じ込められてるのかと 
 思えば、いいところに
 住んでんじゃん

 何、この部屋
 
 一人で、この部屋は
 広すぎるだろう
 
 一泊幾ら?」

辺りを見渡す、湊の問いかけ
に答える崇。

「俺等クラスになると
 これぐらい常識じゃねえ?

 なあ、ワタル?」