私は、これから抱く、不安な
想いを、今はまだ知らない。

何も知らずに、花屋の
開店作業をする私。

鉢に水やり、切花の水かえ
花の手入れ、鮮度の悪い花を
処分して、店内を掃除する。

カランカラン・・・

「いらっしゃいませ」

お客様がいらしたら、接客が
優先される。

姉のすずが仕入れから戻って
くるまで、今朝の私は一人で
店番と、この作業を行う。

「ふう」

時刻は、もうすぐ正午。

やっと、少し手が開いた私は
意味もなく、携帯電話を
見つめてる。