白緑蝶"Ice green butterfly

「花屋さん・・・
 
 女に、会わなかった?
 
 いいや
 上がって来てよ」

何なの、部屋に居たくせに
居留守を使って、人のこと
待たせるなんて・・・

こんな事なら、宅配ロッカー
にでも、ぶち込んで
帰ればよかった・・・

植物を乗せた台車を
押して、部屋の前に着く。

ピンポーン、ピンポーン。

開くドア・・・

眼鏡をかけずに、濡れて
乱れた髪を掻き揚げる
貴方から、男の色香が漂う。

植物の香りよりも

店内に咲き乱れる花達よりも

貴方の香りは、甘い・・・

私の体に、纏わりつく。

甘い香りは、強く香る。