「なんだぁ、そんなこと
 
 今のまま
 ユラでいいよ
 
 本当の名前は、ソラが
 知っててくれただけでいい
 
 私の名前、クラブで
 知ったんでしょう?」

「いやっ
 
 花屋の前、通った時に
 聞いた」

その言葉に驚く、私。

「いつ、初めて会った日」

「いやっ、その前から
 
 あの路地、ちょくちょく
 通ってる
 
 おまえは知らないだろう
 けど」

「知らなかったぁ」

私の名前、はじめから
知っててくれたんだぁ。