白緑蝶"Ice green butterfly

トン

トンドン

ドンドンドン

開かれるドア・・・

「ユ・・・」

「(ごめん)」

ユラの唇が、声も無く
そう動いた。

そう、ユラは今、携帯電話
で誰かと話し中・・・

ユラは、俺が持つ花束を
見つめた後、目を逸らした。

「・・・うん
 もう、大丈夫」

電話の相手は、誰だ?

何が大丈夫なんだ?

俺は、花束をテーブルに置き
上着を脱ぎながら、関心の無い
ふりをしていたが、耳だけは
ユラの声を聞いていた。