それが先輩の手だと気づくまでにそう時間はかからなかった


すぐに振り払おうとするけど、力強く握られていて逃げることが出来ない


その温かさに思わず涙が溢れてきてしまった


「ごめん、俺何にも知らないで…」


「先輩は何も悪くありません…」


「でも俺本当に無神経で…。お前が苦しんでること気づいてあげられなかった」


もう、その言葉だけで十分だった