何かあった時のために、ポケットに携帯を忍ばせていく


コンコン


「失礼しまーす……」


恐る恐る中へ入っていくと、そこにいたのは学園のマドンナであり、先輩の好きな人でもある柊美桜先輩だった


「やっと来たわね」


先輩は私を見ると低い声でそう呟いた


「あなた、なぜここに呼ばれたか分かる?」


「い、いえ…」


「あら、分からないの?仕方ないわね〜


…竹内航樹のことよ」


少し間を置いてそう言った柊先輩の顔は、全く笑っていなかった



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