「なんだよその顔」



「いや~」



正直言って気持ち悪い


緩みきった顔面が見るに耐えない



今は楓がお茶をいれてくれるのを待つ俺ら



「何かさーやっぱ知らないとこで大人になってんだなって…」






「楓が?んなもん、見た目でわかるじゃねぇか」



そう言うと、楓の兄、としての顔つきで懐かしそうに話す




「そういうことじゃなくて……

ほら、俺が知ってんのは小学生の頃の楓だろ?


あんときは俺がいないと、とか俺が守るんだーって感じでさ、なんか常に気ぃ張ってるみたいな」





「うん…」



コイツなりに楓を守ってたんだなって、そう感じた



「でも何年も見ない内にあんな成長してるし、…………すっげえ幸せそうだし…」