「いやぁ、アオイ。本当に感謝してるよ」


社長の一言に場の視線が一気にこちらを向く。


「ホント、柏木ちゃん、よく見つけたわねぇ」


「もうこのプロジェクト、ダメだと思って諦めてたのに」


スタッフの安堵の声。


悪い気はしない。


オレでも貢献できたな、って満足感と、これからもらうであろうギャラを思うと自然に笑えた。


「ワタシなんかでもぉ、お役に立てて嬉しいですっ」


このキャピキャピテンション、疲れるよ、な…。


世の女子高生達よ、すごいよ君達。


「明日から秋葉、上井草を筆頭に東京中に《チェリー》旋風を巻き起こすわよぉ!!」


柏木さんの気合いで打ち上げが壮行会になった。