「オレ、ココの高校入るの大変でさー」


「へぇー、日下部の姉ちゃん、この高校なんだ。高2?美人?」


「にしても、女子のグレード高いよな。オレどの子にしよっかなー☆」


「へぇ」


「うん」


「そうか?」


無視するわけにもいかず、適当に相槌をうっていた。


「な、な。せっかく友達になれたんだから、帰りどっかでメシ食ってかね?」


オイ、オイ…。


会って初日、口をきいて数時間でいきなり友達ってくくってしまうのは、小暮よ、いささか乱暴ではないかい?


まぁ…でもオレも友達が欲しくないワケじゃないし、この子犬のような人懐っこさを無下にするのもどうか、と。


「いいよ。帰りどっか寄って行こうぜ」


笑って返事を返した。