「…抱く?オレが?」
「はい。好きな人に抱かれず、ボクと一緒に蝶野家のために結婚しなければならないなんて…悲しすぎます。たった一度でもお嬢様に好きな人に愛された思い出が残ればボクも…ボクも全てを承知の上でお嬢様を幸せにすると誓えます。だから、蒼斗さん、お願いです。これっきりでいいんです。お嬢様を愛してください」
「………」
何も言えずアリエルを見ると、目に涙をためて、握った手に力を込めた。
重い空気が流れる。
万行さんはオレに頭を下げて、再び車を走らせた。
着いたのは以前、同じようにアリエルに連れて来られた会員制のホテルで。
「では、お願いいたします」
と言葉を残し、万行さんは去って行った。
「アリエル…」
「わたくしも万行も本気よ」
それだけ言って、最上階の部屋のキーを開けた。
「わたくし、先にシャワー浴びるわ」
バスルームに消えたアリエルを止められず、オレはメインルームのソファーに座った。
「はい。好きな人に抱かれず、ボクと一緒に蝶野家のために結婚しなければならないなんて…悲しすぎます。たった一度でもお嬢様に好きな人に愛された思い出が残ればボクも…ボクも全てを承知の上でお嬢様を幸せにすると誓えます。だから、蒼斗さん、お願いです。これっきりでいいんです。お嬢様を愛してください」
「………」
何も言えずアリエルを見ると、目に涙をためて、握った手に力を込めた。
重い空気が流れる。
万行さんはオレに頭を下げて、再び車を走らせた。
着いたのは以前、同じようにアリエルに連れて来られた会員制のホテルで。
「では、お願いいたします」
と言葉を残し、万行さんは去って行った。
「アリエル…」
「わたくしも万行も本気よ」
それだけ言って、最上階の部屋のキーを開けた。
「わたくし、先にシャワー浴びるわ」
バスルームに消えたアリエルを止められず、オレはメインルームのソファーに座った。


