「ふぅ。ごちそうさまっ!」
空になった弁当箱を持って、登ってきた側とは反対の坂を下りると、きれいに植え込まれた小さな花壇があった。
「わぁ♪キレイ!」
果夜がかがんで小さな花達に囲まれている様は。
まるで妖精のようで。
羽が生えてどこか遠くへ。
オレの手の届かない、どこか遠くへ羽ばたいて行ってしまいそうな。
だからオレは。
かがんで果夜の手を握った。
「あれがマリーゴールトでね、こっちのはサフィニア、ビオラ、スミレ、パンジー。ね?」
花からオレに向けた目の奥で。
果夜は何を考えているのだろう。
オレの汗ばんで握った手をふりほどきもせず。
弟のイタイ程想っている恋も知らず。
空になった弁当箱を持って、登ってきた側とは反対の坂を下りると、きれいに植え込まれた小さな花壇があった。
「わぁ♪キレイ!」
果夜がかがんで小さな花達に囲まれている様は。
まるで妖精のようで。
羽が生えてどこか遠くへ。
オレの手の届かない、どこか遠くへ羽ばたいて行ってしまいそうな。
だからオレは。
かがんで果夜の手を握った。
「あれがマリーゴールトでね、こっちのはサフィニア、ビオラ、スミレ、パンジー。ね?」
花からオレに向けた目の奥で。
果夜は何を考えているのだろう。
オレの汗ばんで握った手をふりほどきもせず。
弟のイタイ程想っている恋も知らず。


