───ツンツン


背中を指でつつかれ振り向くと、鼻の頭にニキビのある男がオレに笑顔を向けていた。


「な、担任の胸、デカくね?」


「あ?うん、まぁまぁ…てか、年増は好みじゃないし」


「オレ、小暮 恭平(こぐれ きょうへい)。お前は?」


「日下部 蒼斗」


「そこっ!私語は慎んで!」


「「ハーイ…」」


初日から注意くらってるオレって…てか、小暮のせいだし。


「このままオリエンテーションを行うので講堂に移動します。また廊下に出席番号順に並んでください。父母の方は保護者説明会がありますので…」


担任の松浦という女教師。


クラスを持つのは初めてとかで、緊張感がヒステリーに変わってる。


いきなり目をつけられたら大変だ。


しばらくは大人しくしとこ…。