ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜

路地を戻りコンビニ前を見ると、まだアリエルの車が止まっていた。


試練に続く試練だが、半ば危険を承知で飛び込んだ世界だ、なんとかするしかない。


…とは言っても。


アリエルを納得させられるか…。


アリエルの一方通行でオレの言う事などまるで通らないから、ほとほと困る。


全く何なんだよ。


落ちぶれた元子役俳優に女装アイドル好きのワガママハーフお嬢様。


オレ、1回御祓いとかした方がいいかもな…。


バカな事を考えながら車に近づくと、自動でドアが開いた。


「遅かったわね?アオイ♪」


時計を見ると蒔多のせいで15分程遅れたが、アリエルの機嫌は上々だ。


「乗って?」


覚悟を決めて乗り込むと、


「万行、行ってちょうだい」


「かしこまりました、お嬢様」


と、すでに目的地が決まっているのか、車はゆっくりと走り出した。


どうやら蒔多に路地へ連れて行かれた事は、わからなかったようだ。


ややこしい話をしなくて済む、唯一、それが今日救われた事かもしれない。