ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜

慌ただしく事務所の大会議室。


スケジュールの調整がついた先輩芸能人達とスタッフに囲まれ、改めて佑季、アリエル、オレの紹介がされた。


この事務所にはテレビや映画、雑誌で見かける知名度の高い芸能人が多いようだ。


この業界に興味もなく、詳しくもないオレにもわかる、目映く光る先輩達を見て「オレって芸能人?」なんて、変な違和感を覚えた。


カスカスの声で挨拶して回り、叱咤激励を受けながら1日中ニタニタと作っている笑顔がひきつる、凍る、イタイ。


「アオイ、君は特に頑張ってくれてるなぁ」


「あ、社長。ありがとうございますっ!」


「イベント、ゲリラライブ、CD完売、まったく《チェリー》様々だよ」


ハッハッハッ、と、社長らしい割腹のいい笑い声を響かせると、回りのスタッフ、先輩方も調子を合わせて笑う。


どこの世界でも社長は社長、長いものには巻かれろ、だ。


「そんな事ないですよぉ。アタシなんかを事務所に入れてくださって、《チェリー》の一員にしてくださって。社長のおかげですっ♪ありがとうございますっ」


「くれぐれもファンを裏切らないでくれよ?」


「もちろんですっ。ファンあっての《チェリー》ですから!」


「いやぁ、来週のランキングが楽しみだ。近々テレビの方も検討させてもらうよ」


「ハイッ!」