ちぇりぃ★〜姉と弟の恋模様〜

張り詰めた空気の中、全員が時計とにらめっこしながらアリエルを待った。


控え室のドアが開いたのは、それから30分程経ってからの事だった。


「ちょっと遅れちゃったわね。ごめんなさいね、あら、皆さんお揃いだわ。ごきげんよう」


「アリエルッ!!」


いつもに増した迫力の柏木さんに、アリエルはポカーンとしたまま突っ立っていて、罪悪感らしき態度は一切見せない。


「もう、ネイルが雑になっちゃって。後でやり直しだわ」


「アリエル、そうじゃないでしょッ!!今すぐここにいる全員に謝りなさいッ!!」


「だから、言いましたわ。ごめんなさいね、って」


「あなたね、アイドル、仕事、責任感てモノ、ないの!?この世界はシビアなのッ!!遅刻1つで干される新人アイドルなんていくらでもいるのよッ!!あー、もうッ。小言は後でたっぷり言わせてもらうわ。早く衣装に着替えて、残り20分でギリで移動よッ!!下で車回して待ってるわッ!!」


───バンッ!!


時間におされて満足に説教も言えない事に腹を立て、その矛先をぶつけられたドアは、気の毒な程大きな音を立ててしなった。