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今日も授業(というより学校)が嫌で、自然と足は図書室へと向かっていた。
まぁこんな授業をさぼるとかいうことができたのは、受験もなく、新入生でもない学年だからこそできる。


・・・基本的に本は好きだ。いろんな時代の、いろんな世界へと連れて行ってくれる。
いろんな世界を客観的に見ることができる。
だから好きだ。




ゆっくりと図書室のドアを開く。
そして今日読む本を選び、ゆっくりと閲覧室に足を向ける。
ここまではいつもの動作。もはや習慣になっている。




そしてゆったりと歩む足を止める。
いつもはいない誰かが閲覧室にいた。寝ている。熱心に寝ている。
そんなの屋上で寝ろよ・・・とか思ったけど隣に山積みになっている本達をみてそんな思考をストップさせる。
まぁ落ち着け。閲覧室にはたまに人くらいはいるじゃないか。こんな朝っぱらからはいないけどな!!!
普段通りでいい。普段通りでいいのだよ実瑠くん!!




実瑠は平然を装い熟睡しているお方よりできるだけ離れた席へと静かに着席する。



「ん・・・?んー・・・」



実瑠が席に着いた途端に熟睡中の男の子はゆっくりと体を起こす。



うそーん。
起こすつもりなかったのに。