「・・・聞いてません!」



沖田が満面の笑みで答えた。



「何が聞いてないじゃコラ!変な奴連れてくるなら名前くらい聞いておけ!」



「じゃああなたは何て名前ですかー?」



沖田は土方のほうへと向けていた視線を、実瑠へと回す。



「桃山実瑠ですよ!」



対して実瑠も笑顔で答える。



「偽名じゃないだろうな?」



「なんで偽名使う必要あるんですか?」



土方は実瑠を睨み、実瑠も土方をにらむ。


あ、美形だこの人改めて。





「・・・まぁ、素性はあとから洗い出す。総司、こいつ副長室連れてこい。」



「了解ー。」




「あ、ちょっと待ってください!母上と!!もしくは父上とご連絡させていただきたい!」



「叫んだら来てくれるんじゃないんですか?アンパンマンみたいに。」



「うちの親をなんだと思ってんだ!!」