「ここ」



そう言って立ち止まると
フラフラとしながらエレベーターに乗り込む



エレベーターの3という文字を押して
橘さんはしゃがんだ




「頭ぐあんぐあんする」



「…熱ありますよ。大丈夫ですか?」




橘さんの頭に手をぽんと乗っけた。



















ぎゅっ









「わっ…」





「沙羅ちゃんの手冷たくて気持ちい」


と呟いて
橘さんは自分のオデコに私の手を当てた





3階につくと
橘さんは307の部屋に鍵を差し込んだ



「どーぞ」




「あ、…お邪魔します」




「…ふぅ」


橘さんは入ってすぐに座り込んだ




「あ、着替えなきゃ!橘さん、着替えとかタオルどこですか!?」




「…そのへん」





「…もう、適当にとっちゃいますよ?」




こくんと頷く橘さん





「はい、これでいいですか?」




「…うん、ありがと」



「橘さん着替えてください。私何か温かいもの作りますから」




「…ん」











私はキッチンに向かった。


橘さんは意外に綺麗な部屋で住んでるみたい












とりあえず
お粥と
暖かいお茶
薬を
用意して
橘さんを探しに行く




「橘さーん」














「…!」






ベッドで寝てる橘さん

何故かきゅうっと胸がいたくなった