次の日、病院に向かった。 校則ではめられなかったペアリングを、 誇らしげに薬指にゆっくりとはめた。 「死ぬんだから、治療なんかしなくていい。」 ウチはそう言った。 母ちゃんは、おもいっきりビンタした。 そして、涙を流して言った。 「自分の娘が、苦しんで死ぬ姿を見たい親なんかいないの!少しでも長く、天を見てたいの!死ぬなんて言わないで!!!」 母ちゃんを見つめることしかできなかった。