翔と私が初めて会ったのは去年の春だった。

入学式が終わった約6ヵ月後の話。


私は習慣になりつつあるデザインを図書室で考えていた

私がこの学園に入って3ヶ月程経った時からの習慣だった

私は今日は珍しくアイデアがたくさんでて夢中でそれをデザイン帳に描いていった


そして、窓から差し込む夕日で時間が経ったことしった


「あ、やばい…もう帰らなきゃ。」

うち、結構門限厳しいんだよね

7時30分までに帰らなきゃ家に入れてもらえない。

今の時刻6時42分

今ならまだ間に合う。

私は急いで支度をし、図書室を出た

…と、校門近くまで来た時にあることに気づいた。

………デザイン帳を忘れちゃいました

急いで図書室に取りに戻る

あれ、他の誰かに見られたりなんかしたら私、恥ずかしすぎて死んじゃうよぉ~

走って図書室に向かい

私がさっきまで座ってた窓際の席を見る

……あ、遅かった

もうすでに誰かが見てしまっていた

誰かわかんないけど…

髪は茶色くて地毛っぽい

伏せた目には女の子みたいな長いまつげに二重だった。

「あ…あの…」

私が遠慮がちに話しかける。

「ん?」

伏せた視線を私に向けた

……ドキッ

その瞳で見つめられるだけで胸が高鳴った

「あ、これ、白川サンのだったんだ」

「え…なんで私の名前…」

そこまで言ったトコで気づいた

「まさか…水野君!?」