願い事



「みのりん、俺と付き合わない?」


「はい?冗談キツいって」


あははと笑う


「俺、冗談言わないってみのりんが1番知ってるよな?」


「んー、まあね」


航輝はあまり嘘は言わない


嘘を言うと、気持ち悪くなるんだって


分かりやすい人、コイツは


うちは智城の手を離す


「ごめんね、智城。うち、航輝と付き合うから」


「えっ、ちょっ!?」


智城は焦ってる


「みのりん、前からアンタと別れたいって言ってたんだぜ?」


「あ、それ内緒じゃん?」


わざとイチャイチャしてみる


航輝はうちが智城と付き合ってることは知ってる


そして別れたいと言ったのも知っていた


だからわざと言ってくれたのかもしれない


「ごめんね。そういうことなんだ」


「稔なんか、大嫌い」


「うん、それでいいよ」