「先輩!」
返事を急ぐ後輩…

「と、友達!…ただの、友達。」

「え?」

「自分等が心配するような事なんか何もないよ。ただの友達やから。」

「でも、先輩は岩瀬先輩の隣にいっつも居ますよね?」

「それも…友達やから。特に関係ないよ…じゃー、次移動教室やから。」

私はそう言って走って教室へ戻った。



何回”友達”といったんだろう…

言うたびに、自分にそう言い聞かせていた。



バンッ。。


「イッ・・・。」

我武者羅に走っていたせいか、前にいた人に気づかなくてぶつかって倒れこんでしまった。

私はゆっくり誰なのかを確認しようと顔を上げた。



「大丈夫?」
手を差し伸べて少し笑ってる。



「ハチ・・・。」