その声に私はあわてて振り返った。


「・・・サオリ。」

「ん?」

「帰ったんじゃ…。」

「忘れ物!」

そう言って体操服の袋を私に見せた

「あ~」

「…って言うのは嘘!」

そう言いながら私の横に立って頭をクシャっと撫でてきた。

「え?」

「ルナ…変だったから。」

「変?」

「今にも泣き出しそうな顔!してた。」

「…ははは。」

私は笑いながらもう一度グランドを見た

するとサオリはジーッと私を見ながら聞いてきた


「知ってる?彼女ってどの子か・・・。」