「そっか・・・おめでとう。」

「ありがとう。」


ハチの顔は笑顔で・・・その笑顔に涙が溢れそうになった。


「こんな所で話してたら、勘違いされちゃうな!これから部活やろ?ホラ、行っておいでや。」

「あ~うん!じゃーな。」

「また・・・彼女紹介してな?」

「おう!バイバイ。」

走りながら手を振るハチ




どんどん見えなくなるハチの姿が、自分の気持ちと照らし合わさって・・・


涙がこぼれた。





やっぱり・・・あの自転車の後ろは私の居場所じゃなかったんだ。




どんなに好きでもそれを言葉にできなかったのは私…

振り向かせることができなかったのは私・・・。



泣く理由なんかどこにもない…。